プーブロ

日々の出来事から考えたことや、ふと思いついたこと、主に、そうした頭の中の出来事が吐露されることと思います。アウトプットの場ですね。

刹那~日替わりで切ない新たな課題が浮き彫りになる~

朝鳴ったラインは弟からのものだった。

支度をしていて気付いたのが暫く経過していたのだけれど

以降連絡がないものだから待ってくれているものだと思いこんでいた。

 

庭を片付けたいから処分してはいけないものはないかという確認がラインの内容だったのだが、それから程なく私は無残な景色を見ることになった。

 

切り倒された樹木

サボテン

 

それらは私の育てたもののみでなく

友人より預かっていたものもあった。

何れも、思い出深いものばかり。

 

中に、昨年の秋頃だったか、友人が持ってきてくれたランタナがあった。

「置く場所がないから預かって」

そう言いつつ

その心根は、店の門前に彩りをと考えてくれたのだ。

その斑入りの葉を

白の花を愛でて

幾人の人が立ち止まってくれたことか。

 

しかもその鉢

いまは亡き友人が冬の間大切に育ててくれたというではないか。

その鉢が、空になっていた。

 

どういう思いでその作業を弟は行ったのか。

 

私は、会いたくなかった。

顔を、見たくなかった。

形式的にラインしたから問題はなかろうとでも言いたげな彼の顔が浮かぶのだ。

そして、想像通りの対応が、次の瞬間に巻き起こる。

 

「あぁ、わるかったなぁ。このあとも片付けするから、いるやつとっといてや。」

感情なんてないぞと言わんばかりの威圧的な言葉であった。

 

「このカポックは歯医者さんが大切に育てていたもので……このひいらぎは……」

私の言葉は冷たい視線に流された。

「で、もう処分してええの?」

「……。」

ため息をつくしかなかった。

 

「こういうことを言っても共感なんか、ないんやろうけど。」

「ないよ、価値観が違うねんから。工場も2階も勝手に使って、それはしょうがないにしても、ここくらいは立ち退いてもらわんと。」

 

私の脳裏には、祖父母が浮かんだ。

無論のこと、価値観は違った。

祖父母が作った庭を、彼らの死後、私は片付けた。

 

弟はおよそ、そうした気分なのだろう。

 

「で、ここどうするん?処分してええん?」

「ちょっとまって!ここで育てるつもりやったのをいきなりそう言われても、考える時間をちょうだい。」

「いつまで?」

 

そんな、しょうもない、本当にしょうもないいやらしいやりとりをした。

 

家族を持って、子どもを育てるという環境の弟は、そうした視線で世界を見ている。

もちろん、独身の私とは価値観が異なる。

弟にとっては実家に居座る姉が邪魔なのだろう。

自分こそが親孝行している正義者なのだろう。

 

こうして、世代は変化していくのかもしれない。

 

ただ私は、そうした小さな視点ではなく、もっと広い目で地域をみていきたい。

文化や地域の歴史を大切にした社会というものを大切にしたい。

自分にとって不要だから切ってしまうのではなく

もっと広い視点で価値を考えたい。

 

君がゴミだと思うものは社会にとって大きな価値がある。

その事実を知らしめたい。

 

今日の切ない出来事をバネに

私は強く取り組む意思を、意義を、改めて確認した。