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プーブロ

日々の出来事から考えたことや、ふと思いついたこと、主に、そうした頭の中の出来事が吐露されることと思います。アウトプットの場ですね。

私のいない風景

私が普段見ている風景には、ほとんど私はいない。

私の手や足や、そういう部分は良く見かけるのだが。

たまに鏡やガラスの前に立てば、私の全部が私の風景に加わることにもなるのだが。

だけど、ほとんどの毎日に、私は見えない。

 

私は、あなたと共に時間を共有したとしても、景色までは共有できない。

私は、あなたを見つめ、あなたの居る景色を楽しんでいる。

この風景を、あなたと共に楽しむことはできないのですね。

そう言うとあなたは、代わりに私の居る風景を楽しんでいると言った。

私たちは、別々の風景を見て、同じ時を共有しているのである。

つまりそれは、結局のところ異なる世界に居るような気さえ、してくるのであった。

 

ならば、こうしてみようか。

柱に手を触れる。

目を閉じる。

何百年も昔、同じようにこの柱に触れて、物思いにふけった戦国の姫がいたかもしれない、と。