プーブロ

日々の出来事から考えたことや、ふと思いついたこと、主に、そうした頭の中の出来事が吐露されることと思います。アウトプットの場ですね。

ばーばらと歯科(こころ温まるはなし)

八十九になる我が祖母ばーばら

二、三日前より入れ歯を亡くしたと言ってしょげていました。

つい先日作ったばかりの入れ歯で

それまでの暫くは無くても平気だったのに

今は、マスクをして

一日中常にゴソゴソ探していました。

 

ところがある時

手には入れ歯を持っているではありませんか。

しかも三つほど。

ばーばら曰く、これは違うのだと。

「肝心のがあらいん。」

 

とうとう歯科に行くことになりました。

歯科から帰宅したばーばらは満面の笑み。

「こんなにうまいこといくなんてなぁ。」

口には入れ歯が。

どうやら所持した中に

お目当てがあったらしいのです。

数日の曇り顔が一転

やはり、入れ歯を使用する人にとっては

大切なことなんだろうと思いきや・・・

「先生も、一緒になってよろこんでくれはんねん。」

これがばーばらの一番の喜びだったらしいのです。

 

もちろん入れ歯を亡くして不自由という苦痛はあるだろうけど

それ以上に

せっかく作ってもらったものを

ほんの数日で亡くしてしまったという

先生への申し訳なさ

これがいちばん、ばーばらを落ち込ませていたらしいのです。

そしてその先生は

処置するだけでなく、一緒になって喜んでくれる。

このことが何より

ばーばらにとっては嬉しかったのです。

 

医療って、治療も大事だけど

こういうことが大事だと思うんです。

ほんの些細なことなんだけど

時に、治療以上の効果があると思います。

 

ばーばらの話を聞いて

私まで嬉しくなりました。