プーブロ

日々の出来事から考えたことや、ふと思いついたこと、主に、そうした頭の中の出来事が吐露されることと思います。アウトプットの場ですね。

いわて、最期の日の記録―葬儀編―

自宅から車で15分程走った山の麓にある動物霊園。

こじんまりとしたその場所は、入口から入ると正面の建物の一部が共同墓地になっており、駐車場と、一角に共同墓地の墓石が置かれている場所と、個別の墓石が幾つかありました。

お参りの方がひと組おられる以外は誰もおらず、静かな場所です。

中から、3人の業者の方が出てこられ、時間前でしたがいわてを降ろし葬儀の準備にかかりました。

いわては、毛布ごと葬式用の箱に入れられ、手に数珠をかけられました。

そして私たちは花を渡されました。

「こちらを添えてあげてください。」数は少ないですが、人間と同じですね。

葬儀用祭壇の前にはこび、金糸で織られた布を掛けてくださいました。

これも、人間と同じです。

規模はそれはとても小さいですが、ところどころ人間の葬儀と同じように執り行います。

葬儀自体は私たち家族と、係の方1人で行います。

住職は、春と秋、お盆の三回法要に来られるそうですが、普段から来ていただくわけにはいかないので、生声の録音されたお経を流して行います。

住職の寺は天台宗らしいのですが、執り行うお経はどの宗派でも問題無いお経を読んでくださるらしいです。

普段は般若心経が流れています。

このときは、木魚の音と初めて聞くお経を読まれました。

お経のあと、焼香をすすめられたので、ここでは真宗大谷派で額にいただかず二度、行いました。

葬儀はこれで終わりです。

だいたい15分程度と、最初に聞いていた通りなのですが、わたしはもうちょっと時間をかけたい気持ちでした。

それは、その後に火葬されるからです。

少しでも長く、いわての原型をそのままにしておきたいと思うんですね。

ですが無情にも時間は過ぎてゆきます。

火葬場は、そこから車で10分程山に登ります。

業者のスペースワゴン車で向かうため、霊柩車のような感覚でした。

えらく細い道や人間の墓地をかいくぐり、その場所に到着しました。

窯が、二つ並びます。

台の上にいわてが移され、最後のお別れをしてくださいと言われます。

私は、ブランケットをめくり、いわての顔を撫でました。

体も撫でました。

家に居たときよりも、ぬくもりは無くなっていて体は少し固くなっていました。

涙が溢れてきました。

いわちゃん、ありがとう。

もう、痛くない。苦しまないでいい。

天国で、幸せに走り回って。

いつか、私も行くからね。

「いわちゃん・・・ありがとう。」

短い時間に、たくさん涙が溢れました。

「お願します。」

そしていわては窯に入れられ、蓋が閉められました。

係の方が、窯の横でスイッチを入れるとウィーンと稼働し始めました。

今からだいたい1時間半かかるので、時間になったら呼びにきます。

それまでこちらでお待ちください。

人間の葬儀会館ほどではないけれど、エアコンで暖かくされた休憩室にはテレビがあり、自由に飲めるお茶もありました。

1時間半は、結構あっという間に過ぎました。

係の方が呼びにこられて外に出ると、そこには既に準備された遺骨がありました。

熱もほとんど冷めていたので、毛布なんかの灰を丁寧に取り除いてくださったのだと思います。

嬉しかったのが、その骨です。

犬はサイズも様々なのに、いわての骨はとてもキレイに残っていたのです。

人間と同じように脚元から説明していただき、喉仏もちゃんとあるのです。

人間と同じくらいの骨壺1つに、脚元から順に入れていきました。

骨壺が大きいので沢山入りました。

残った骨は、共同墓地に埋葬してくださるらしいので、安心しました。

その骨壺に蓋をして、また先の葬儀場に戻りました。

そこで、キレイな骨箱をもらいました。

そしてそこには三十五日の無料法要棚があり、満中陰まではお花とお水とを毎日換えてくださるそうです。

お骨をそこに預けて、終了です。

三十五日以降は、無料共同墓地に入れるか、有料の個別納骨棚を借りるか、持ち帰るかの選択をします。

最初、納骨棚を考えていたのですが、だんだんと傍に置いておきたい気持ちになってきています。

ペット用の仏壇も増えてきているようですし。

三十五日の間に、良く考えたいと思います。