プーブロ

日々の出来事から考えたことや、ふと思いついたこと、主に、そうした頭の中の出来事が吐露されることと思います。アウトプットの場ですね。

障害者雇用と人事の在り方に関する一考察

障害者の雇用の促進等に関する法律で定められている法定雇用率を達成するために企業の障害者雇用が活性することは望ましいことではあるが、障害者権利条約で言う合理的配慮と障害者差別解消法の兼ね合いも含めて、障害者雇用は義務であり、しかも合理的配慮を行わないことは差別に当たるので、合理的配慮も実質義務となるわけで、これだけ聞くと企業にばかり負担がかかるようだが、無料で活用できるジョブコーチなんかの制度も普及しているのだから、ちゃんと雇用しなさいよ、ということになるわけだね。

 

断っておきますが、障害者差別解消法が施行されるのは2016年の4月。障害者権利条約には今のところまだ批准していないが、批准することが今年の10月に閣議決定されています。

 

さて、そんな背景の中、とある障害者雇用の相談を受けまして、ちょいとレアかつ気になるケースゆえ考察してみたいと思いました。

内容は一部変更しています。

 

企業Aは、従業員200人未満で、本社及び支社が各所に点在します。

各支所における人事は各支所に任せ、本社はノータッチ。

支所の担当者は、自分の目で人材を採用出来るため、満足していました。

法定雇用率は未達成であるが、納付金の支払い義務は課せられないため、その重要性は軽視していました。

人材は常に不足しており、パート職員は随時募集。

募集方法はハローワークへの求人の他、新聞の折り込みチラシにも定期的に載せていました。

あるときハローワークを経由せずに一般で採用決定したパート職員が、採用後に障害手帳を所持していることを打ち明けました。

つまり、障害者でありながら一般雇用されたということです。

そして、働き初めてから障害ゆえの色々な問題が生じました。

障害者と接したことの無い職員ばかりですから、どう伝えたら理解して実行してもらえるのか分からずに、対応に困惑しているわけです。

当の本人は、意図的に障害を隠したわけではなく、単に成り行きでそうなったということのようです。

支援機関には所属しており、経過報告はしているとのことです。

 

さて、誰が悪いとかいう問題ではありません。

本来ならば、ジョブコーチ支援とトライアル雇用の補助金が欲しいケースですが、ハローワークを経由していない時点でアウト。

あくまでも一般雇用ですから、支援機関も関与させられない。

おそらくこのまま継続は難しく、3ヶ月の試用期間満了で契約破棄となるでしょう。

もしくはそれまでに退職か、いずれにせよ職員が1週間で既に疲れ果ててしまっている状況です。

まず、所属機関がどういうところか分かりませんが、知っていたなら止めたと思いますが、その辺は謎のまま。

そして支所の面接担当職員。

この人は障害を見抜けなかったわけですが、一見障害者だと分からない障害者はざらにいます。しかも、障害者だと分かって、それを理由に断ることは差別に当たるので、ここも難しいところです。

本人と最も接する現場の職員は、障害者だから難しいということを肌で感じてしまっており、ここでは無理、と思ってしまっているところが心苦しい。

何故ならば、ジョブコーチが入ることによって、環境調整されると、本人が出来るようになるわけですから、現場職員の見方も変わったはずと思うのです。

こうすれば出来るのかっていう体験をできずにネガティブな印象のみを体験してしまうのはよろしくありません。

何故なら、そういう体験をすると、今後の障害者雇用は確実に躊躇されてしまうわけですから。

ここで重要なのは、本部の人間ではないかと思うんです。

本部は、各支所の労務は各支所に任せている。

そのことに支所は納得以上に満足してしまっている状況。

本来は、本部所属の人事のプロと支所の担当者の連携で、色んなパターンや障害者雇用についても積極的に情報収集し、計画していかなければならないと思うわけです。

だがしかし辛いのは、いっぱいいっぱいでやっている中小企業。

そこまで手がまわるわけないのです。

そこまで気もまわるわけないのです。

国は、その部分から支援できる制度を用意しなければならないのかもしれません。

もしくはハローワーク経由でないケースや業務中に障害を負ったケース、一般雇用だが障害手帳を所持するか本人が認めるケースにも支援の手が入れたらいいのにな、と思うわけです。